名字は祇矩藤(きくふじ)。右目は潰れている。もとい、潰されている。それでも圧倒的なまでの美麗。
とある町の為政者の家に生まれ、跡を継いで当主となった。宗教や神という概念のない町で、町の人間に神の説明をすれば名前が挙がるだろう人物。
非常に嗜虐的であるが、祇矩藤家当主としての矜持はつよく、町人のことを第一に考える。彼本人の本質的には、他人がどうなろうと何の感情も抱かない。
ヘビースモーカーで、本家は煙管を、にぴは紙煙草をとにかく吸う。ただし仕事中は吸わない。
仄羽のことは彼なりにかわいがっていて、気を遣っている。やさしいというわけではない。厭世者の側面を持つ。